ザ・ワーク・オブ・ネーションズ―21世紀資本主義のイメージ

企業活動の世界的再配置が企業の国籍の重要性を
低下させているというのが本書の要旨である。

製造、マーケティング、アフターサービス、R&D・・・。
さまざまな企業活動が、世界で最も便益が高いところに
配置されるようになった。
これこそがグローバル化であり、
現代とこれまでを決定的に区別している。
そしてこの企業プロセスの再配置は、
私たち一人一人のヒューマンキャピタルが
世界的競争にさらされていくことの説明になる。

あなたにとっても決して他人事ではないのだ。
本書を読んでくるべき指針を立てねばならない。

この本は是が非でも読まなくてはならない本だ。
しかもこれから国家や大きな組織を背負っていく人は特にだ。
そして、これからの将来を考える上で、
大学新1年生に新たな生活のスタートと共に読んでほしい。
いまだに色あせない２１世紀の労働価値を語った名著

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人生の指針

本書を読んだのは10年以上も前のことで、当時私はまだ学生でしたが、「国家の役割は大きな企業を育てることではなく、国際的に競争力のある個人の育成にある」とした本書の主張は、私のその後の職業の選択、ひいては生き方にまで、多大な影響を及ぼしました。

「本当のジョブ・セキュリティは、大企業に就職することからではなく、他の人が真似のできないスキルを習得し、自分自身に競争力をつけることからしか得られない」
本書を読んでいなければ、私も今ごろ同年代の友人のように大企業に就職し、会社に振舞わされる人生を送っていたかもしれません。

今の自分があるのは本書のおかげであり、今後も常に自分を磨いていかなければならない−そう思っています。
Bravo---!!! シンボリックアナリストの時代到来！

この本の凄さに私自身気づいたのは、恥ずかしながらアメリカのビジネススクールに留学して１年以上経ったあとです。世界の、とりわけアメリカの政治、経済、社会という本書が取り扱うスコープはあまりに広大ゆえ私の書評能力の限界を超えています。

それでも１つだけポイントを指摘しますと、なんといっても本書後半で展開される「シンボリック・アナリスト」に関する記述です。まさに現代アメリカの最大の財産、強みといえる新たなる階級とも呼べる人達の存在です。これが１０年前に執筆されたことを考えますと、いわゆる「日米の勝負」はこのときからすでに決まっていたともいえます。

訳者が著名な中谷巌さん（経済学者）ですから、本書の品質保証は十分すぎるくらいされているといってよいでしょう。!

ＰＦドラッカーの一連の著作、Ｓコヴィー（７つの習慣）等を読了し、未知の世界に向けたさらなる「知的探求への旅」を模索されるあらゆるビジネス・パーソンにとって、本書はきっと「次の１冊」となるはずです。